RISマニュアル

システム構成

RISは2チャンネルの電圧信号をAndroid端末に無線送信するための装置です。システムは以下の要素で構成されます。

▲TOP

RISハードウェア

▲TOP

RIS Interfaceのインストール

RISを使用するにはAndroid端末に "RIS Interface" をインストールする必要があります。RIS InterfaceはGoogle Playから以下の手順に従いインストールして下さい。

  1. Android端末がインターネットに接続可能であることを確認します。(Android端末のインターネットへの接続法についてはAndroid端末のマニュアルを御覧下さい。
  2. Google Playを利用出来るようにするためAndroid端末にGoogleアカウントを追加します。Googleアカウントの追加方法については以下のページを参照して下さい。 Google Play ヘルプ
  3. Google Play ストアアプリケーションを起動します。
  4. 検索窓で"RIS Interface"と入力しRIS Interfaceを検索します。
  5. 検索結果に表示されたRIS Interfaceを選択し、インストールをタップするとインストールが始まります。
▲TOP

RISとAndroid端末のペアリング(初回のみ)

Android端末とRISの通信を行うためにはペアリングと言う認証作業が必要です。ペアリングは以下の方法で行います。

  1. RISの電源を入れます。
  2. Androidの「設定」アプリケーションを開きます。
  3. BluetoothをONにし、Bluetoothの項目をタップします。
  4. デバイスの検索をタップすると、通信可能範囲内の機器がリストアップされます。"Analog Front End Unit"がRISに該当します。
  5. Analog Front End Unitをタップすると、ペアリングが開始されます。
  6. ペアリングされたデバイスの中に、先程タップした"Analog Front End Unit"がリストされるとRISを使用可能な状態となります。

※「新たに別のRISとペアリングを行う場合」または「ペアリング済みだが接続できない場合」、以下の手順で既存のペアリング設定を削除しペアリングをやり直して下さい。

  1. ペアリングされたデバイスの中にある「Analog Front End Unit」をタップまたはその欄の右端のボタンをタップし、「ペアリングの解除」を行います。
  2. 設定アプリを一旦落とし、立ち上げ直します。
  3. 上述のペアリング手順を行います。
▲TOP

計測の準備

RIS Interfaceの起動

Androidアプリケーション一覧からRIS InterfaceのアイコンをタップしてRIS Interfaceを起動します。

RIS Interfaceのメイン画面が表示されます。

  1. 信号ビュー
  2. Connectボタン:RISとの接続を開始または終了します
  3. Mode変更ボタン:RT(リアルタイム)/ REC(保存)
  4. Start / Stopボタン:測定開始・停止
  5. サンプリング条件設定ボタン:Sampling Rate / Sampling Timeを設定
  6. Channel 1設定ボタン
  7. Channel 2設定ボタン
  8. Tag設定ボタン:記録データに付与するタグを設定します
  9. Record一覧ボタン:端末に記録されたデータを管理します
  10. Settingボタン:環境設定等を行います
  11. Helpボタン:マニュアルを表示します
  12. メニューボタン:その他の機能(連続収録設定)へアクセスするためのボタン。 また表示領域が狭い場合、I - Kまでのボタンは非表示となりメニューボタン内に格納されます。 ※メニューボタンの表示位置は端末により異なります。

端末の画面サイズが7インチより小さい場合、E〜Hのボタンは表示されず、それぞれの領域自体がタップ可能となります。 (例えば図の緑枠内をタップするとサンプリング条件設定ダイアログが開きます)


RISとの無線接続

  1. RISの電源を入れ、電源スイッチが点滅していることを確認します。
  2. Connectボタン(B)をタップします。
  3. 無線接続に成功するとRISの設定条件が読み込まれ、画面に反映されます。

測定条件の設定

測定条件の設定はRISと接続状態の時のみ可能です。

▲TOP

計測の開始

計測はまずRT(リアルタイムモード)で信号を取得し、設定に問題がないことを確認した後、REC(保存)モードで信号を記録します。特にICP振動加速度計を使用する場合、測定開始からDC成分が安定するまでに10数秒かかる場合があることから、RT(リアルタイムモード)で信号が安定するのを確認した後、REC(保存)モードで信号を記録することをお勧めします。

▲TOP

信号ビューの操作

信号ツールバー

信号ビュー下部の信号ツールバーにより信号表示状態を変更します。

ジェスチャーによる操作

測定終了後、信号ビューに対してジェスチャーにより各種操作を行うことが出来ます。

▲TOP

計測の終了

接続状態でConnectボタン(B)をタップするとRISとの接続が解除されます。

▲TOP

測定データの管理

Recモードで保存したデータを管理するにはメイン画面のRecord一覧ボタン(I)をタップしてレコード一覧画面に移動します。

  1. レコード一覧
  2. 信号分析ボタン
  3. 情報編集ボタン
  4. Sigma用ファイル出力ボタン
  5. CSV出力ボタン
  6. レコード削除ボタン
  7. メニューボタン
  8. Android端末の画面が7インチより小さい場合、2 - 6のボタンが表示されないためメニューボタンから各操作を行います。(メニューボタンの表示位置は端末により異なります。)

  9. レコードの全選択、選択解除ボタン
  10. フィルタボタン
  11. 表示内容切替ボタン

レコード一覧画面の詳細

  1. レコード一覧
  2. Recモードで保存したレコードの一覧が表示されます。

  3. 信号分析ボタン
  4. 選択したレコードの信号分析を行います。一度に8レコードまで分析可能です。詳細は###をご覧下さい。

  5. 情報編集ボタン
  6. 選択した複数レコードの情報を一括で編集するためのダイアログが現れます。以下の項目が編集可能です。

  7. Sigma用ファイル出力ボタン
  8. PC用信号管理・分析ソフトウェアSigma向けにファイルを出力します。複数レコードがまとめて1つのファイルに出力されます。 ファイルは標準ストレージ最上階層のRISフォルダ内に保存され、MicroSDやUSB接続を介してPCに移動可能です。Android端末とPCとの接続方法の詳細はAndroid端末説明書をご覧下さい。

  9. CSV出力ボタン
  10. 選択したレコードをCSVに出力します。ファイルは標準ストレージ最上階層のRISフォルダ内に保存され、MicroSDやUSB接続を介してPCに移動可能です。Android端末とPCとの接続方法の詳細はAndroid端末説明書をご覧下さい。

  11. レコード削除ボタン
  12. 選択したレコードを一括削除します。

  13. メニューボタン
  14. 2 - 6 の操作はメニューボタンからも操作可能です。ご使用のAndroid端末画面が7インチより小さい場合、2 ~ 6のボタンは表示されないため、メニューボタンから各操作を行います。

  15. レコードの全選択、選択解除ボタン
  16. 表示されているレコードの全選択、全選択解除を行います。

  17. フィルタボタン
  18. 様々な条件に合致するレコードのみを表示します。詳細は###を御覧下さい。

  19. 表示内容切替ボタン
  20. タップするごとに右端に表示する項目を切り替えます。ボタン長押しで一覧から選択することも出来ます。

レコードの絞り込み

フィルタボタン(10)を押すとフィルタ設定ダイアログが開きます。

  1. リセットボタン:設定した条件をリセットします。
  2. フィルタリング設定:絞り込むための各種条件を設定します。

メイン画面に戻るには戻るボタンをタップして下さい。

▲TOP

信号分析

アドバンスドモードが有効になっている場合、保存されたレコードに対し詳細な分析うことが出来ます。アドバンスドモードの有効化方法は###を御覧ください。

レコード一覧画面で分析対象レコードを選択し(最大8レコードまで選択可能)信号分析ボタンタップまたはメニューボタンから信号分析を選択してAnalyzer画面に移動します。(レコード一覧画面に戻るには戻るボタンをタップして下さい。)

  1. 表示中の信号種類
  2. 信号ビュー
  3. 信号ツールバー
  4. 表示中レコード一覧:左端の色が信号ビューの表示色に対応します。信号が多い場合上下にスクロール可能です。
  5. 信号処理条件設定ボタン
  6. 信号処理条件表示領域
  7. 信号処理実行ボタン
  8. リセットボタン:表示データを信号処理実行前の状態に戻します。
  9. Saveボタン:信号処理結果をCSVファイルに出力します。

信号分析手順

  1. 信号処理条件設定ボタン(5)をタップして信号処理条件設定ダイアログを表示します。
    1. 信号処理タイプ設定
    2. 1で設定したタイプに応じた詳細条件設定
    3. 信号処理内容の説明
    4. セットボタン

  2. 信号処理タイプ設定ボタン(1)から自己相関係数、エンベロープ、バンドパスフィルタ等の信号処理タイプを選択します。各信号処理の詳細は###を御覧下さい。
  3. 信号処理タイプに応じた条件設定を行います。
  4. バンドパスの場合、ラジオボタンでスケールを指定し、スライダーで詳細な範囲を設定します。ここで設定された範囲の周波数成分のみを残す処理となります。

  5. Setボタン(4)を押して信号処理条件を確定します。確定した信号処理条件は信号処理条件表示領域(6)に表示されます。
  6. 信号処理実行ボタン(7)を押して信号処理を実行します。パラメータを計算するタイプの信号処理の場合、計算されたパラメータの値がレコード一覧(4)内に表示されます。信号を加工するタイプの計算結果の場合、加工後の信号が信号ビュー(2)に表示されます。
  7. ※ スペクトル表示は信号ツールバーから行います。例えばベアリングの診断でよく用いられるenvelope-FFTを表示したい場合、信号処理タイプenvelopeで信号処理を実行した後、信号ツールバーのFFTをタップしスペクトルを表示します。

    ※ 信号処理は重ねがけされません。信号処理結果が表示された状態で新たな信号処理を行った場合、表示されていた信号処理結果に対してではなく、常にオリジナルの生データに対して信号処理が実行されます。

  8. Saveボタン(9)をタップして信号処理実行結果をCSVファイルに出力します。CSVファイルの生成場所、PCへの移動等についてはレコード一覧からのCSV出力と同様です。
  9. 出力されるのは信号ビューに表示されている信号です。信号ビューに周波数スペクトルが表示されている場合、周波数スペクトルがCSVに出力されます。生データの周波数スペクトルを出力したい場合、信号処理を行わず単に信号ツールボタンからFFT表示をONにしてSaveボタン(9)を押します。

信号処理一覧

▲TOP

ユーザー設定及びその他の操作

メイン画面のSettingsボタン(J)をタップし、ユーザー設定タブに移動します。

  1. バージョン情報
  2. アプリケーションのバージョンが表示されます。

  3. アドバンスドモード設定
  4. スイッチをタップしてアドバンスドモードを有効化します。有効化にはライセンスコードが必要です。

  5. 追加センサ設定
  6. タップすると追加センサ設定ダイアログが開きます。


アドバンスドモード設定

アドバンスドモードを有効化することで高度な信号分析が可能になります。スイッチをタップし、正しいライセンスコードを入力するとアドバンスドモードが有効化されます。ライセンスコードの入手についてはRIS販売代理店へお問い合せ下さい。

追加センサ設定

デフォルトのセンサに加え、ここで選択したセンサが測定時に選択可能となります。追加センサの種類は以下の通りです。回転計はアドバンスドモード時のみ選択可能です。

AEセンサまたは回転計には別途電源を供給する必要があります。電源供給対応版のRISハードウェアの場合、側面にソケットが追加されており、そこからセンサへ電源を供給することが可能です。詳しくは販売元にお問い合わせ下さい。

AEセンサの使用について

上記の対応センサを使用した場合、入力信号が対応物理量(dB、またはdistress)に変換され表示、記録されます。

回転計の使用について

データベースの書き出しと読み込み

測定により記録されたレコードはアプリケーション内のデータベースに保存されています。「データベースの書き出し」を行うことで記録された全てのレコードを1つのファイルとして出力します。出力されたファイルはAndroidユーザーディレクトリの「RIS」フォルダ直下に保存され、PCへ移動させることも出来ます。(AndroidからPCへのデータの移動方法はAndroid端末のマニュアルを御覧下さい。)書き出したデータベースファイルを読み込むことで書き出した時点のデータを復元出来るため、本機能により一括してレコードのバックアップをとることが可能です。

データベースの書き出し・読み込みのメニューを表示するにはユーザー設定タブを開いた状態で、メニューボタンをタップします。(メニューボタンの表示位置は端末により異なり、ハードキーの場合もあります。)

WSPについて

WSPはレコードを保存・分析するためのクラウドサービスですが、現在は連携機能を停止しています。

▲TOP