RISは2チャンネルの電圧信号をAndroid端末に無線送信するための装置です。システムは以下の要素で構成されます。
単3電池3本またはACアダプタによる電源供給が必要です。
押すたびに電源ON/OFFが切り替わり、電源ONの状態ではスイッチのランプが点灯します。ランプの点灯の仕方には3種類あり、それぞれ以下の意味を表します。
付属のアース用ケーブルを接続します。アースを取ることは必須ではありませんが、電磁的なノイズの低減に役立つ場合があります。
RISを使用するにはAndroid端末に "RIS Interface" をインストールする必要があります。RIS InterfaceはGoogle Playから以下の手順に従いインストールして下さい。
Android端末とRISの通信を行うためにはペアリングと言う認証作業が必要です。ペアリングは以下の方法で行います。
※「新たに別のRISとペアリングを行う場合」または「ペアリング済みだが接続できない場合」、以下の手順で既存のペアリング設定を削除しペアリングをやり直して下さい。
Androidアプリケーション一覧からRIS InterfaceのアイコンをタップしてRIS Interfaceを起動します。
RIS Interfaceのメイン画面が表示されます。
端末の画面サイズが7インチより小さい場合、E〜Hのボタンは表示されず、それぞれの領域自体がタップ可能となります。 (例えば図の緑枠内をタップするとサンプリング条件設定ダイアログが開きます)
測定条件の設定はRISと接続状態の時のみ可能です。
Mode変更ボタン(C)をタップし測定Modeを設定します。
1秒間の測定を連続で行い信号を表示します。データは保存されません。
測定を行い信号を表示します。測定したデータはアプリケーション内データベースに保存されます。
一定時間おきに連続で測定を行い保存します。連続保存モードを有効にするには、 メイン画面表示中にメニューボタンをタップし、連続収録設定ダイアログを開き「連続収録を有効化する」にチェックを入れます。 Mode変更ボタン(C)のRecがS-Recに切り替わり連続保存モードが選択可能になります。 ※メニューボタンは端末により表示位置が異なります。画面右上や下部に表示されているか、ハードキーの場合があります。
連続収録設定ダイアログでは収録間隔および収録回数を設定することが出来ます。
サンプリングレート及びサンプリング時間を設定します。この設定は2チャンネル共通の設定です。RTモードの場合サンプリング時間は設定出来ません。サンプリング条件設定ボタン(E)をタップしてサンプリング条件設定ダイアログを表示します。
スライダーを動かしてサンプリングレート及びサンプリング時間を変更しSetをタップして条件を確定します。
各チャンネルの使用センサ、ゲイン、ローパスフィルタ等を設定します。チャンネル1設定ボタン(F)またはチャンネル2設定ボタン(G)をタップしチャンネル設定ダイアログを表示します。
AEセンサ等を選択肢に追加する方法は###を御覧ください。
使用センサ設定でICP振動計を選択した場合のみ表示されます。フィールドをタップすることで入力用キーボードが表示されるので、使用する振動加速度計の感度を mV / (m/s2) で設定してください。
アンプの倍率の設定を×1、×10、×100、×1000 から選択して下さい。
タグ設定ボタン(H)をタップすると、Recモード時に保存されるデータに付与するタグを編集することが出来ます。測定データに対する簡易的なメモとして使用して下さい。
計測はまずRT(リアルタイムモード)で信号を取得し、設定に問題がないことを確認した後、REC(保存)モードで信号を記録します。特にICP振動加速度計を使用する場合、測定開始からDC成分が安定するまでに10数秒かかる場合があることから、RT(リアルタイムモード)で信号が安定するのを確認した後、REC(保存)モードで信号を記録することをお勧めします。
信号ビュー下部の信号ツールバーにより信号表示状態を変更します。
測定終了後、信号ビューに対してジェスチャーにより各種操作を行うことが出来ます。
信号ビューを1本指で長押しすると範囲拡大用カーソルが表示されるので、そのままドラッグすることで指定範囲の信号が拡大表示されます。
信号ビューを1本指タップをすることで数値読み取り用カーソルが表示されます。カーソルをドラッグすることで任意箇所の信号数値を表示させることが出来ます。
接続状態でConnectボタン(B)をタップするとRISとの接続が解除されます。
Recモードで保存したデータを管理するにはメイン画面のRecord一覧ボタン(I)をタップしてレコード一覧画面に移動します。
Android端末の画面が7インチより小さい場合、2 - 6のボタンが表示されないためメニューボタンから各操作を行います。(メニューボタンの表示位置は端末により異なります。)
Recモードで保存したレコードの一覧が表示されます。
選択したレコードの信号分析を行います。一度に8レコードまで分析可能です。詳細は###をご覧下さい。
選択した複数レコードの情報を一括で編集するためのダイアログが現れます。以下の項目が編集可能です。
PC用信号管理・分析ソフトウェアSigma向けにファイルを出力します。複数レコードがまとめて1つのファイルに出力されます。 ファイルは標準ストレージ最上階層のRISフォルダ内に保存され、MicroSDやUSB接続を介してPCに移動可能です。Android端末とPCとの接続方法の詳細はAndroid端末説明書をご覧下さい。
選択したレコードをCSVに出力します。ファイルは標準ストレージ最上階層のRISフォルダ内に保存され、MicroSDやUSB接続を介してPCに移動可能です。Android端末とPCとの接続方法の詳細はAndroid端末説明書をご覧下さい。
選択したレコードを一括削除します。
2 - 6 の操作はメニューボタンからも操作可能です。ご使用のAndroid端末画面が7インチより小さい場合、2 ~ 6のボタンは表示されないため、メニューボタンから各操作を行います。
表示されているレコードの全選択、全選択解除を行います。
様々な条件に合致するレコードのみを表示します。詳細は###を御覧下さい。
タップするごとに右端に表示する項目を切り替えます。ボタン長押しで一覧から選択することも出来ます。
フィルタボタン(10)を押すとフィルタ設定ダイアログが開きます。
メイン画面に戻るには戻るボタンをタップして下さい。
アドバンスドモードが有効になっている場合、保存されたレコードに対し詳細な分析うことが出来ます。アドバンスドモードの有効化方法は###を御覧ください。
レコード一覧画面で分析対象レコードを選択し(最大8レコードまで選択可能)信号分析ボタンタップまたはメニューボタンから信号分析を選択してAnalyzer画面に移動します。(レコード一覧画面に戻るには戻るボタンをタップして下さい。)
バンドパスの場合、ラジオボタンでスケールを指定し、スライダーで詳細な範囲を設定します。ここで設定された範囲の周波数成分のみを残す処理となります。
※ スペクトル表示は信号ツールバーから行います。例えばベアリングの診断でよく用いられるenvelope-FFTを表示したい場合、信号処理タイプenvelopeで信号処理を実行した後、信号ツールバーのFFTをタップしスペクトルを表示します。
※ 信号処理は重ねがけされません。信号処理結果が表示された状態で新たな信号処理を行った場合、表示されていた信号処理結果に対してではなく、常にオリジナルの生データに対して信号処理が実行されます。
出力されるのは信号ビューに表示されている信号です。信号ビューに周波数スペクトルが表示されている場合、周波数スペクトルがCSVに出力されます。生データの周波数スペクトルを出力したい場合、信号処理を行わず単に信号ツールボタンからFFT表示をONにしてSaveボタン(9)を押します。
EMセンサによる低速軸受の損傷指標を0〜100で表します。軸受の傷周波数を入力する必要があります。結果はレコードに保持されます。
軸受異常指標の独自パラメータであるEFPを計算します。結果は1以上の正の値で表され、100を越えると損傷の可能性が高いと言えます。結果はレコードに保持されます。
最大値と実効値の比であるクレストファクタを計算します。結果はレコードに保持されます。
指定した周波数帯のみを残すフィルタリング処理を行います。結果は信号ビューに表示されます。
バンドパスフィルタを施した後、信号の包絡線処理を行います。結果は信号ビューに表示されます。
バンドパスフィルタを施した後、自己相関係数を計算します。結果は信号ビューに表示されます。
メイン画面のSettingsボタン(J)をタップし、ユーザー設定タブに移動します。
アプリケーションのバージョンが表示されます。
スイッチをタップしてアドバンスドモードを有効化します。有効化にはライセンスコードが必要です。
タップすると追加センサ設定ダイアログが開きます。
アドバンスドモードを有効化することで高度な信号分析が可能になります。スイッチをタップし、正しいライセンスコードを入力するとアドバンスドモードが有効化されます。ライセンスコードの入手についてはRIS販売代理店へお問い合せ下さい。
デフォルトのセンサに加え、ここで選択したセンサが測定時に選択可能となります。追加センサの種類は以下の通りです。回転計はアドバンスドモード時のみ選択可能です。
AEセンサまたは回転計には別途電源を供給する必要があります。電源供給対応版のRISハードウェアの場合、側面にソケットが追加されており、そこからセンサへ電源を供給することが可能です。詳しくは販売元にお問い合わせ下さい。
上記の対応センサを使用した場合、入力信号が対応物理量(dB、またはdistress)に変換され表示、記録されます。
測定により記録されたレコードはアプリケーション内のデータベースに保存されています。「データベースの書き出し」を行うことで記録された全てのレコードを1つのファイルとして出力します。出力されたファイルはAndroidユーザーディレクトリの「RIS」フォルダ直下に保存され、PCへ移動させることも出来ます。(AndroidからPCへのデータの移動方法はAndroid端末のマニュアルを御覧下さい。)書き出したデータベースファイルを読み込むことで書き出した時点のデータを復元出来るため、本機能により一括してレコードのバックアップをとることが可能です。
データベースの書き出し・読み込みのメニューを表示するにはユーザー設定タブを開いた状態で、メニューボタンをタップします。(メニューボタンの表示位置は端末により異なり、ハードキーの場合もあります。)
メニューボタンから「データベースの書き出し」をタップし、全レコードデータを1ファイルとして「RIS」フォルダ直下に書き出します。ファイル名は「RIS_DB_書き出し時の時刻.db」となります
メニューボタンから「データベースの読み込み」をタップするとファイル選択ダイアログが開きます。「RIS」フォルダ内のデータベースファイルのうちから任意のファイルを選択して下さい。
※データベースの読み込みによりアプリケーションが保持していたレコードは全て上書きされますのでご注意下さい。(データの追加ではなく過去の状態の復元です)
※読み込むデータベースファイルの選択は「RIS」フォルダ内からのみ可能です。別の場所にあるデータベースファイルを読み込みたい場合、Androidのファイル管理ソフトやPCからの操作により、目的のファイルを「RIS」フォルダへ移動した後、読み込みを実行して下さい。
WSPはレコードを保存・分析するためのクラウドサービスですが、現在は連携機能を停止しています。